<鋏の構造、各部名称>
鋏には、X字型とU字型があります。X字型のはさみは日常で最も使われています。
構造的には、
持ち手の部分が「力点」
2枚の刃をつなげている部分が「支点」
物を切断する刃の部分が「作用点」
となり、ものが切れることになります。
持ち手の部分が、親指を入れる親指輪と他の4本の指を入れる下指輪が異なった形をしています。
※指輪(しりん)
※ U字型 : 「握り鋏」と呼ばれます。
<裏すき・反り・ひねりについて>
はさみは、2枚の刃の接点でものを切ります。
特に裁ちばさみは、刃が内側に反っていて2枚の刃の1点だけが接するようにできています。そしてこの点が面にならないように、刃の裏も平らな面がほとんど無いように裏をすいています。これを「裏すき」といいます。2枚の刃の「裏すき」「反り」「ひねり」によって、ものをうまく切ることができるのです。
<裁ち鋏の刃裏は、砥がないほうが・・・!!>
上で説明しているように、お互いの刃の1点だけが接してものが切れるので、包丁のように平らな砥石で裏を砥ぐと、平らな裏ができてしまい、点が面に変わってしまいます。またひねりも加えられているので形が崩れてしまい、よけい切れなくなってしまう可能性が大きいです。
したがって鋏の砥ぎは「小刃を砥ぐ程度」にして、もし裏も砥ぐ必要がある場合には専門の砥ぎ屋に依頼することが望ましいです。